こっそり企画のあとがき
初めて、個性の強い主人公を目指して書きました。
女の子ありきの二次創作ってどうだろうと思ったりもしましたが、投票で相手となるキャラを選んでいただいて、
このキャラがこういう子と付き合ったらどんな感じ?と考えるのがとても楽しかったです。
投票へのご協力、そして企画の閲覧、本当にありがとうございました!
<case.1 無敵な彼女>
ヘタレキャラが、女の子に振り回されるのを想定して考えたテーマでした。
…が、投票の集計をしてみれば、相手は炎樹。
どちらかというと炎樹は振り回す側のような気がしていたので、
どうしようどうしようと、準備段階で一番悩んだのがこれでした。
主人公の女の子を、かわいらしくていたいけな性格にして、“かわいらしさが無敵”としちゃおうかなとも思いました。
でも、意地っ張りでさばさば、それでいて恋人にベタぼれの女の子を書いてみたかったので、
やっぱりめちゃくちゃ我儘でちょっと男勝りな女の子で行くことにしました。
炎樹の性格を変えちゃうと、どう考えてもそれは炎樹じゃないので、こうなったら暴君×暴君で。
振り回されつつも、でもヘタレてはいない炎樹を目指して仕上げました。
途中、想定してた内容では5話に収まらなくなってしまって、一つシーンをカットしました。
最終話のタイトルがそのシーンを考えてつけてたものなので、変えようかな?と迷ったのですが、
「負けてもいい」と言いつつ、炎樹には王様でいてほしかったので、そのままにしました。
結局、負けるといいつつ、それはふりなんだと意地を張る炎樹のイメージです。
ちょっと若い炎樹は、ゲーム本編以上に向かうところ敵なしだったと思ってしまいます。
夢と野心に溢れて、全力少年だったらいいなーと考えながら書きました。イメージ壊していましたらすみません。
結局思い通りに書けたかはやっぱり自分では分かりませんが、思った以上に書くのが楽しかったです。
読んでくださいまして、本当にありがとうございました!
<case.2 隣の彼女>
このテーマは、“何が隣”の女の子なのかを決めずに設定しました。
相手キャラが姫条と決まったので、隣の席、初々しい話にしようかな?と思いました。
誕生日のプチ連載が、あまり初々しくない話だったので…。
3つの中で一番、想定どおりに話が進みました。
自分とは正反対のタイプの女の子に、“今までと違う恋”をする姫条のお話、というのが大枠でした。
ただ、当初、ラストは完全に両想いで閉めようと考えていたのですが、
4話では女の子の心情変化を匂わすことが私には上手くできなかったので、こういう終わりにしました。
最後に未来シーンを入れたのは、3つ連載の中で唯一、未来が見える恋に仕上げたかったからです。
こういうタイプの女の子と付き合ったら、一生大事にする姫条であってほしいなーという願望もあってのことです。
時間と余裕があったら、もう少し丁寧に書いてみたかったな、と書き終えてから思いました。
それこそ、女の子の心情変化を交えて、気まずくなった2人を考えてみたかったです。
でも、相変わらず泥臭くて文才のない仕上がりで申し訳ないのですが、
設定がとても私好みに仕上がったので、自己満足度がそれなりに高く、書くのがとても楽しかったです。
お付き合いくださいまして、ありがとうございました!
<case.3 Yes Woman>
当初はMとS(笑)のイメージで、逆らえない彼女と、好きな子をいじめたくなる男の子を考えていました。
でも、投票を開けてみれば相手は真咲先輩。優しすぎる!
そんなわけで、ひたすらに優しい先輩と彼女の、相手を思いやりすぎてすれ違うお話を書こうと思いました。
恋愛初期、しかもすれ違いの話なんて、今まで避けてた部分ど真ん中でしたが、あえてそれを書いてみようと思いました。
視点は全て真咲でしたが、すれ違いがテーマだったので、女の子視点も考えながら話を進めました。
内気で乙女なヒロインを書くと小悪魔的になってしまうような気がして、それだけは避けようと…
うまく避けられたかは自分では分かりませんが!
とにかく、話の視点ではないヒロインの台詞・行動の一つ一つに対して、必ず気持ちや理由を持たせました。
というわけで、この話の中には、ヒロインの心情の柱となるシーンがあります。
3話目、真咲がヒロインに肯定の返事しかしないことを指摘する部分です。
いつもさらっと返事をするヒロインの戸惑いを書きたくて、一度沈黙してから、返事をさせました。
真咲が、ヒロインに無理をさせているんじゃないかと不安を感じている一方、
ヒロインはヒロインで、「はい」しか言わないことが真咲に不快感を与えているんじゃ?と不安を感じているシーンにしたかったんです。
うまく書けた自信はないですが、私がこの話の中で一番こだわったところです。
3つの連載の中で、書き始めてから一番悩んだのは、これでした。
読みにくくなかったですか?いつもつたない仕上がりですみません。
悩んで書いた分、思い入れの強い話になりました。やっぱり、楽しかったです。
お付き合いくださいまして、本当にありがとうございました!
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